聖餐の式文

式辞

愛する兄弟姉妹、われら今救主キリストの定めたまひし聖餐にあづからんとす。キリストはわれらの罪のために十字架にかかり、その死と苦しみとをもつて世を贖ひ、いさをなき我らを招きて神の子となし、限りなき生命を賜ふことを約したまへり。かく主キリストはわれらを愛してその量るべからざる恵みを常にわれらに記憶せしめんがためにこの聖餐を定めたまへり。
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制定語(聖餐制定の主のみことば)

主イエスわたされたまふ夜、パンを取り、祝してこれをさき、弟子達に与へていひたまふ「取りて食せよ、これは汝らのために与ふるわが体なり。わが記念としてこれを行へ」、また夕餐の後、杯をも前のごとくしていひたまふ「汝らみなこの杯より飲め、これは契約の我が血なり。多くの人のために罪の赦しを得させんとて流す所のものなり。飲むごとに我が記念として行へ」
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招詞

真心をもって主を仰ぐ汝らに告げたまふ招きのみことばを聴くべし。
(次より一句を選択)
・マタイ伝一一章28
・ヨハネ伝三章16
・テモテ前書一章15
・ヨハネ一書二章1〜2
なんぢら主の恵み深きを味ひ知れ。
来れ、すでに備はりたり。
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配餐

これは汝らのために裂かれたる主イエス・キリストの御体なり。汝らこれを取り、主が汝らのために死にたまひしことを憶え、感謝をもつてこれを食し、信仰をもつて心の中にキリストを味はふべし。

これは汝らのために流されたる主イエス・キリストの御血なり。汝らこれを取り、主が汝らのために血を流したまひしことを憶え、感謝をもつてこれを飲み、信仰をもつて心の中にキリストを味はふべし。
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感謝祈祷

いつくしみ深き父なる神よ、限りなき憐みをもつて我らを招き、主の聖餐にあづからしめたまひしことを感謝したてまつる。主はこれによりてみ子イエス・キリストの贖ひの恵みを我らのうちに証し、われらの罪を赦し、汚れをきよめ とこしへの生命を与へ み国の世嗣たるの望みを堅うしたまへり。願はくは聖霊の助けによりこの身を清き生ける供へ物としてみ前にささげ、感謝のまことを表はさしめたまへ。願はくは我らをして主のみからだの肢たるの自覚をいよいよ深からしめ、心を一つにして主につかへ、キリストの苦しみにあづかり、折を得るも得ざるをもみことばを証することを得しめたまへ。また今受けし恵みによりて我らを守り常に主とともに居らしめ、あまつみ国に入る日まで主の平安のうちに歩ませたまへ。主イエス・キリストのみ名によりて願ひたてまつる。アーメン。